TK from 凛として時雨 Acoustique Electrick Session vol.2を観て

2020年12月11日、Billboard Live TOKYOで行われたツアー初日の1stステージ、2ndステージの感想を綴る。

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思いっきり曲について触れているので、これからライブ見る人は控えて欲しいし、転載はご遠慮いただきたい。

 

春のレコ発ツアーが中止になり、観客を入れてのライブは今年初。

TKさんがソロ名義でアコースティックなライブを行うのは年末の恒例になりつつあるが、TK from 凛として時雨でのビルボードツアーは2017年以来2度目だ。

TK from 凛として時雨の楽曲がCDやいつものライブハウスと同じではなく、本公演の為アコースティックにアレンジされる。

 

客席からみて右手からドラムベースバイオリングランドピアノ。中央に椅子と3本のギター。

BOBOさん、吉田一郎不可触世界さん、須原杏さん、ちゃんMARIさんが入場し、ピアノがポロポロと奏でられると、間を置いてTKさんが入場。

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電子音も交えまったく予想がつかないイントロから始まった1曲目は、Dramatic Slow Motion。

TKさんが作る曲のなかでまったく影のない珍しい曲。2019年のkatharsisツアーではナンバーガールが復活したタイミングでこの楽曲が演奏されて、ナンバガ大好きなTKさんの嬉しさだったり同じ時代に音楽できることの奇跡感じたりしたのだけど、この日はロックスターTKが舞い降りたというか、混乱のなかで久しぶりのライブ、しっかり届けたい、受け取ってほしいという気迫を感じた。私は久しぶりの生音が大好きな曲で興奮しすぎてガタガタ震えるなど気持ち悪い反応してた。マスクがあって良かった。

 

二曲目、凡脳。彩脳のなかでも一番激しいやつをまさかビルボードでやるとは。格好良いんだけど面白すぎてマスクの下で声出ないようにめちゃくちゃに笑った。アコギだし。アコースティックでやろうとしたのすごいし、キメのダダダダッてところ前のめりな感じで勢いがすごい。前回のてけふろビルボードはShowcase Reflection始まりだったので、そういう枠なのかな。猫騙し的な。

 

三曲目、reframe。凡脳に続いてライブで初めて演奏される曲が続く。しっとりした曲なのでハマってた。制作された時期は被ってないはずなのにコロナ禍の葛藤にも聴こえる不思議。引き込まれた。

 

contrastでは君と僕をって歌詞のところで右手で自分とお客さんを指してくれるのだけど、1stではやってたけど2ndはなかった。お客さんを右に左に上にと目を動かしてよく見ていた。曲に入り込んでいたようにも見えた。前回の夜空に瞬く星の演出も良かったけど、今回はバックに雪の結晶で綺麗。

 

5曲目、Signal。アコースティックアレンジだと歌のトーンもシリアスで繊細な美しさ際立つ。しんどいけど大好きな曲。

 

katharsisは序盤かなりしっとりしていたのに、一番最後、激しさと共にMVを再現するような眩い金色にステージが染まって美しすぎた。

 

杏さん手のひらサイズのマラカスシェイカーを振り振りして、色んなところで音楽してる器用さ見れたなあって呑気に思っていたら、まさかまさかの!Shinkirou。昨年末のアコースティックで安藤裕子さんと柏倉さんを招いてやっと演奏された楽曲が、ちゃんMARIとBOBOさんで!ガットギターに持ち替えたTKさんのこともちろんガン見したけど、1stはBOBOさんよく見える位置だったので、柏倉さんのドラム叩くBOBOさんに夢中だった。右手のシンバル格好良くキメるの良かった。ジャッジーな雰囲気がビルボードとよく合うし、ちゃんMARIの声が安藤裕子さんに激似。ジャズな声だって思った。

TKさんが曲終わりに一言、ボーカルちゃんMARIでしたー。

 

8曲目、蝶の飛ぶ水槽。杏さんがイントロの電子音出してた。ライブで演奏されるの一番楽しみにしていたのでこれアコースティックでやるんだって思った。例の不穏な間奏はアコギで弾いてたのだけど、ビルボードは距離が近いので、手元から聞こえるギターの音とスピーカーから出てくる不気味な音が全然違くて職人技見てる気分だった。

 

ここでカーテンオープン。吉田さんとBOBOさん夜景覗き込んでた。

本編さいごは、片つ。TKさんはマイクスタンドからコードくるくると解いて着席のままギターは一切演奏しないハンドマイクスタイル。弾き語りだと楽器の音にも感情乗せて歌と半々って感じがするけど、全身や感情すべてを歌にしていて凄まじかった。後半ちょっとうなだれる感じとかTKさんの歌がそのままTKさんなんだと思った。2ndでは〈雲に隠した(隠した)〉とマイクの外でも歌っていたり〈ナイフを胸に刺しだんだ〉で、マイクを胸に寄せて項垂れてた。

1stあまりにもすごくてちょっと空間を味わいたいってTKさんから目を離したとき、BOBOさんが感無量ってお顔でTKさんを見るお客さんを見ていてエモだったなー

 

アンコールはグッズのプルオーバーに着替えて登場。
unravelはエレキだったかな。今年も世界中で聴かれている楽曲。アコースティックなアレンジだけど切迫した忘れないでと最後はマイクの外でシャウトするなど、激情。

P.S.RED Iもアコースティックにしちゃうの面白すぎる。吉田さんも格好良いんだけどBOBOさんから目が離せなくなる…ジャンベはまだわかるけど手のひらでシンバルのことしばき倒してたのヤバかった。

ビルの夜景をバックにスパイダーマンの曲聴けるのこの立地ならではだと思うから嬉しかった。赤と青の照明すごい。TKさんのお顔も赤と青で半々になってたときあった気がする。しっとり終わるのも良いけど、楽しい気持ちを持ち帰れて本当に良かった。

 

時雨のみなさんそうだけど、MCよりも楽曲に想いを乗せていて、言葉では多くを伝えないというか。だからこそ曲から伝わってくるように感じるというか。
「こんばんは。TKです。今日はこんな大変ななか来てくださってありがとうございます。最後まで頑張ります」

「思ったより激しいですか?

本番前にちゃんとここらへん大丈夫か確認しました。」

他には着用してるワイドパンツとプルオーバーのお話ちょっとあったくらい。面白おかしいお話は控え目だったのは、公演中マスク必須で発声だめだったので気を遣ってくれたのだと思う。

 

記録としてビルボードのコロナ対策のことを。

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1人で予約ならパーテーション1人で区切られてた。メニューは紙で公演ごとに変えてたぽい(違う席に案内されたお客さんが移動するとき全部変えてた)。手元にアルコールスプレー、除菌専属ぽい店員さんが入場から開演の間階段の手すりなどまめに拭いてた。開演5分前にマスク必須のアナウンス、してない人へは店員さんが直接声をかけてた。終演後レジに並ばなくていいようにQRコード決済が導入されていて、最後の画面を店員さんに見せると伝票持っていってもらえるので、終演後すぐに帰れる。終電ギリギリなのでこのシステム有り難かった。

ビルボードは高級レストランのサービスで普段よりちょっと贅沢なライブを近い距離で観れる最高な場所だけど、コロナで一番リスク高いことが組み合わされているから対策に気を遣っているのよくわかった。ホームページの注意事項とTwitterビルボード行った人の様子みて、しっかり対策してるからには私も出来ることはしようと。開催できるか直前までわからない状況これからも続くと思うけど、今回本当に開催できてよかった。

不安を煽りたいわけではなく、こういう状況でライブに来る人は本当に個人個人の状況がまったく違っていて、だけど音楽だけに救われることがあるのは共通していると思うので、久しぶりに気の合う仲間に会えるの嬉しくて気持ちも緩んでしまいがちだけど、同じ目線でお互いに気をつけていきたいなと思った次第。